亀革フルラウンドファスナー財布からのリメイク(第2685回)

亀革の皮革はリペアされて使用されている例が多い

昨日は神社参拝の日で七五三の人達が多くいらっしゃいました!

11月って七五三のイメージですが寒川神社に毎月参拝していると時期関わらず七五三の方がいます。

昔とは違って特にこの時期!という風習は無いのかもしれませんね!

帰宅してからはお客様や元スタッフ達とPCゲームでひたすら遊んでいましたww

昨日は入れ替わりしたりもしながら常時ほぼフルメンバー揃って音声会話で「何階から敵侵入して来たよ~!」だの「もう中に入って行ったから後ろ援護よろ~!」みたいに遊べたのでああでもないこうでもないと楽しみました笑

皆やり方に段々慣れて来ていてたまに対戦相手チームに勝てたりもし始めて来ました笑

営業時間外でもまた遊んでね~!!

では本題!

ALZUNI製の亀革フルラウンドファスナー財布の作り替え

今回はこの亀革のALZUNI製のフルラウンドファスナー財布。

私が現役当時はない皮革でSigmaを始めてからは取り扱っている皮革ですが現在は生産中止されている希少な皮革。

ウチも在庫限りで終了するレア皮革です。

このお財布をお客様は名古屋の本店に行って手に入れたらしいのですが傷みも出てきているので作り替えたいというご依頼でこの度・・・

全バラシしていきましたww

糸をほつくと・・・え~?!w

なんと内部に軸のパーツが入っているではありませんかw無垢じゃなくなっている。

ALZUNIもブランド志向になっているんだな~と思いましたね~ww

とやかく言わずに分解を進めていきます。

この外パーツの亀革を使って長財布を新たに作りたいというお客様の野望の為に。。。笑

内部構造はなかなか分解するのが大変ww

かなり慎重に分解していかないとデリケートな皮革なので結構難しいww

そして分解しているにつれて何か作りに違和感を感じ、剥がした後に更に調べていくと・・・

裏地の層が厚紙だけでなく二層の皮革が行く手を阻んで来ましたww

普通はあまりこういう構造にならないのですがおそらく亀革は薄くて耐久性に難があるので軸の層を強めに組まれたのではないかと推測します。

やはり自分達が作ったモノではないのでこれを作られるにあたってどんな考えでこういう作りになっているのかを推測しながら作業を進めていく難しさがありますね。

そして更に・・・

剥がしに剥がして亀の層が出てきました。

あとはこの亀革を本体から剥がすだけ。

しかし!これが非常にキツイww

感覚としてはボンタンアメの周りに付いているオブラートをボンタンから剥がす感じですよ笑

わかります?わからないかな?

気になるならボンタンアメ買ってオブラート剥がせるものなら剥がしてください。笑

そして亀革あるあるのトラップが見つかる!!

これ出て来ると難易度が上がります。

付け根の部分に黒光りするパーツが見えるのわかりますか?

これ、「亀革」なんですよ。

つまり修正跡なんです。

亀革だけでなく、センザンコウ等でも昔の製品もあるのですが穴が開いていることが多い皮革なんです。

Sigmaではあんまり穴が開いている部分は使わないのですが修正して使うのは常套手段でして、レトロなバッグ等はつぎはぎしてクロコダイルのバッグが出来ていたりしているのでその技術を応用して組まれているお財布でした。

なので更に進めると親指程のリペアパーツが顔を出しました。

組み直す時に現状復帰が必要ですね。

穴が開いても上手くこの親指大の皮革が埋めてくれる様に出来ているんです。

そしてその埋めてくれる箇所はフルラウンドファスナー財布の折り目の部分。

ここが作り手さんの腕の見せ所の部分で一番目立ちにくく、そして伸びが入る部分にこの穴部分を持ってきているという事です。

まぁ、そういうリペアない方が確かに理想的なのかもしれませんが無駄なく使うという昔からの日本人の修理して使う文化を継承した部分といえば部分なんですよね~。

違和感なく使用者が好んで使用出来ればそれで良いというのもありますからね!

とりあえず欠損せずにボンドやら両面テープから外せて一安心ww

成功確率は地味に低かったですからね笑

ということでつづく。

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