歴史あるブランドバッグの金具を再生させる(第2058回)
想い出のバッグをもう一度使うために
先日一本の電話を頂きまして、昔親が海外で手に入れたバッグの金具修理は出来ないかという内容が来ました。
現物確認をさせていただいた上で施工の有無を判断したいと返答しました。
遠方の方らしく、実店舗には足を運びづらい為現実的には難しいかなぁとは思っていましたが散々お調べされた結果どこのお店も修理お断りだった様で、着払い伝票が同梱されて現物をお送りされてきました。その中には手書きの手紙も入っていました。
これ(手紙)されるとどれだけ本人様が直したいのかとか覚悟の想いが伝わるので結構頑張っちゃいたくなるのよね~私ww
電話問い合わせの際、私「現物あれば見てみますよ」と。
この言葉だけですごく喜ばれたのは久しぶりの事でした。困っていたのでしょうね。
そのバッグがこちら。
状態は凄く良いものの、センターの金具のイモネジが欠損していてグラグラになっています。そのグラグラをお客様は修理したかったのです。
ということで患部を観ていきましょう~☆
赤まる部分の金具がない(◎_◎;)これをなんとかしたいのか・・・
んー、ミクロかつ簡単なようでいて簡単ではないというのが目に見えていました苦笑
イモネジ系で留まっていますが、このネジ山も海外のネジ山のピッチ単位がありまして、ミリネジなのかフィートネジなのかとかでハマるハマらないがある。
そして長さが短すぎてもいけないし長すぎてもいけない・・・・。
そりゃ他のバッグ修理屋さんでは断られるやもしれませんね・・・リスク高いから笑
とりま生きている側を分解してネジの確認をする。
んー、微妙に純正品は独特の皿径、そしてテーパーネジというよりはフラットに近い独特な角度をしています。
んでうちの在庫のネジをひっくり返して似たネジを探します。
拡大鏡で確認していたら・・同じ径をたまたま発見笑
金色が元々のネジ、そして黒い六角ネジがSigmaのね(。◕ˇдˇ◕。)/
うまくハマりそうなので仮にはめてみる。
すると・・・
入った~ww( *´艸`)
ラッキーも重なりましたが実にジャストフィットで金具が適正位置に付くのが確認できました!
本来であればこれにボンドを流し込めば終了でもいいのですが、やはり安全面というかネジが緩んだらまたすぐポロッ♪となってしまうので、更に改良が必要と判断しまして~・・・
同じネジ山系のネジを取り寄せて加工していく。
マジミクロwww
すると・・・
こんな感じでコピー品みたいなネジが出来上がります(`・ω・´)
そして皿部分の外径が大きいのでまだ本体にハマりません。
なので・・・
ダイヤモンドカッターで更に研磨をかける(◎_◎;)
ここまで来たらもう意地www
すると・・・
おおーww似たネジが出来上がったっぽい笑
ちょーっとたまたま感強いですがお客様の思いが強かったのか専用ネジの製作が適いました!!
そして最後に装着してみますと・・・・
シンデレラフィットヾ(≧▽≦)ノ♪
ドンピシャでネジが固定されて収まりました~(^^)/
簡単に外れる心配もなし♪
これなら安心して送り出せると判断して納品させていただきました(`・ω・´)
というように、現物確認が出来れば他のお店でお直しを断られても時にSigmaなら直せる事があります☆
あきらめてポイッするのではなく、まずはご相談を!!
この度はご依頼ありがとうございます~(/・ω・)/
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